可愛がりたい、溺愛したい。




「まあ、でも先輩すごい地味だから男は相手にしないかもねー」


かなり失礼なことを言われてムッとした。
けど地味なのは事実だから仕方ないか…と内心ガックシ落ち込む。



「えっと、じゃあまずこれ書いてください。
名前と、どういう症状なのか」


記入用紙とボールペンを渡すと、それを受け取って書き出したと思えば。



「また敬語になってるよ」


「あっ、ほんとだ」


「地味な人って敬語使いがちだよねー」


「それは偏見だよ」


さっきから地味地味って、この子かっこいいくせに女の子のこと見た目でしか判断しないチャラいやつにしか見えなくなってきた。



「ふーん、そう。
ってか、これ書かなきゃダメ?」


「いちおう書いてください、決まりなので」


「お堅い人だねー。
俺の苦手なタイプだあ」


フッと笑った顔は、わたしのことをバカにしているように見える。