可愛がりたい、溺愛したい。




『じゃあ、依生くんと仲良くね!迷惑かけないようにね!んじゃ、また何かあったら連絡してね〜』



プツッと切られて真っ暗になったスマホの画面を見つめたまま固まる。



「ほーの?」


急に下から覗き込むように依生くんがわたしの顔を見てくる。



「あっ、きょ、今日から依生くんここにいてくれるんだね」


なんとか平然を装うけど、好きな人と朝から晩まで同じ空間に住むなんて、緊張しないわけがない。



「そーだよ。
可愛い帆乃を1人にしとくわけにはいかないから」


そして、軽くフッと笑いながら。



わたしの手をグイッと引いて、いきなりギュッと抱きしめられて。



「……それに、2人っきりだったら
帆乃を独占できるし、僕のしたいことたくさんできるから」


少しだけ危険なささやきが聞こえた。