全くその話を覚えていないことをお母さんに伝えてみると。
『あー、そういえば夜遅くに帆乃が寝ぼけて起きてきたときに、この話しちゃったかも〜!だから覚えてないのかしら』
なんて、呑気なことを言われてしまい…。
『まあ、でも1ヶ月だけだし。それに依生くんが一緒なら安心でしょ?1人でいるなんて、帆乃には無理だろうし』
「そ、それはそうだけど……」
いきなり知らされた依生くんとの同居生活に頭の中はパニック状態。
だってだって、ずっと依生くんが一緒にいるわけで。
好きな人と1つ屋根の下一緒に住むなんて、心臓がもつ気がしない……っ!
『まあ、とりあえずなんとか2人で頑張ってみてよ!何かあれば隣に結依ちゃんもいるし?』
あぁ、だから朝のお母さんの様子があんな感じだったのか…。
何かあったら結依ちゃんにとか。
依生くんに迷惑かけないようにとか言ってたのは。

