「もう……してくれないの……っ?」


物足りなくて、

もっと触れてほしくて、

依生くんの頬にそっと手を伸ばす。



「……あーあ、またそうやって可愛いことするから。
僕の理性いつも死にかけてるんだよ、わかる?」


前髪をくしゃっとかきあげて、いつもと違うわたしの扱いに困り果てている様子。


「触れてほしいのに……」


「もうこれ以上はダメ。
帆乃のこと離せなくなるまで求めちゃうから」


「い、いいのに……。
好きなようにしてくれたら……」


そう言うと、依生くんは「はぁ……」とため息をつきながら。



「意味わかってないのに軽く言っちゃダメ」


「わ、わかってるよ……っ。
わたしだって、依生くんにもっと触れてほしいの」


すると、
余裕がなさそうな表情から一変して……。



「……嫌がっても止められる自信ないよ」