浅川さんを見つけると、依生くんの表情が一気にムッと曇ったのがわかる。
「あっ、そうです。
えっと、三崎依生くんです」
「へー、三崎くんかぁ。
話に聞いてた通りの整った顔立ちだね」
浅川さんがニコッと笑っても、依生くんは仏頂面のまま、反応をしてくれない。
「あっ、えっとね。この人はバイト先の先輩で浅川さん。わたしの指導してくれてるの」
紹介してみたけど、どうやらあんまり機嫌が良くないみたいで無言で浅川さんを睨んだまま。
「おっと、どうやら俺はお邪魔みたいだね。
じゃあ芦名さん、また明日もよろしくね」
「はい、こちらこそよろしくお願いします…!」
ペコっとお辞儀をして、浅川さんの背中を見送った。
残されたわたしと依生くんの間には、なぜか沈黙が流れていて、空気が重い。
「あっ、迎えに来てくれてありがとう」
わたしがお礼を伝えても。

