可愛がりたい、溺愛したい。




「三崎先輩とのことに関しては、ガキっぽいことして悪かったって思ってる。

手段選ばないとはいえ、帆乃先輩のこと傷つけちゃったから」


そんなふうに思っていたなんて意外…とか言ったら失礼かな。


「どうしても先輩に振り向いてほしくて、俺のものにしたくて」


「なんでそこまで…」


「俺もよくわかんない」


「えぇ…自分のことなのに?」



「自分がここまで夢中になる人が現れることが想定外だったし。ましてや、ひと目惚れなんてしたことないからね」


「ひ、ひと目惚れって本当なの…?」


まさか保健室で出会ったあの一瞬で?
そんな簡単に好きになることなんてある…?



「本当だよ。これは嘘じゃない。
俺さー、正直ひと目惚れなんてぜったいしないと思ったし。

女の子なんて自然と寄ってくるから、その中から好みの子選んでテキトーに付き合えばいいかなとか思ってるサイテーなやつだから」