「……そんな乱れた姿あいつに見せたの?」


冷たくて細い指先が、首筋をツーッとなぞってくる。



「……ムカつくなあ。
この肌汚していいのは僕だけなのに」


そのまま首筋を舌で軽く舐められて身体が反応する。



さっきの態度から打って変わって、今は何を言っても止まってくれそうにない。



「あ、あの…嘘をついたことは謝るから…っ。
ただ、これには理由があって…」



「理由なんて聞きたくないって言ったら?
昔からずっと言ってんじゃん。何かあったら僕に言ってほしいって、頼ってほしいって」


「そ、それは……っ」



「中学の時も周りに何か言われたり、されても僕には何も言わなくて。

結局手遅れになって、1人で閉じ込められたこともあったじゃん」



ただそれは、迷惑をかけたくなかったからなのに。


自分が気遣いだと思って
おこなったことが、ここまで裏目に出てしまうなんて…。