「そうか、そうか。」

そう言って、僕は彼女の頭をそっと撫でた。

僕がこの子の担任になって、2年は経つというのに
初めて本当の彼女を見れた気がした。

目を、ぎゅっと閉じて涙を止めようとする彼女。

それがやけに可愛く見えて。

それでも止まらず、ぽろぽろと涙を流す彼女の姿に

心、裂かれるような気持ちになった。