自分の経歴について話すのはまるでお見合いみたいでもあった。お見合い自体はしたことがないけれど、〝こういう風に相手のことを知っていくんだろうな〟となんとなくイメージできる。何の興味も湧かなければただの退屈な時間。しかし相手は森場くんなので、盛り上がって盛り上がって―――夢のような時間にふわふわ浮足立っているうちに、彼との話はいつしか恋愛の話になっていた。
「恋人がさぁ、できないわけですよ……」
「そうなのですか……」
ラストオーダーも終わり、あと少ししたらお店を出なければいけない時間になった。森場くんはいつの間にウィスキーから日本酒に切り替えたのか、まあまあ酔っていて、似たようなペースでドリンクオーダーをした私もまあまあ酔っていた。
私は手元に新しくやってきたカンパリソーダをちびちびと飲みながら、〝彼女いないって本当なんだ〟とあらためて思っていた。
「不思議だね。森場くんモテそうなのに」
「いやモテるから。そこは誤解しないで、俺かなりモテる」
「あっ、そーですかぁ~」
お酒が回って据わっている目で断言されてちょっとイラッとした。事実モテるんでしょうけど、自分で言っちゃうのか~。
しょっぱい気持ちになったものの、森場くんはモテ自慢がしたいわけではなさそうだった。テーブルに両方の肘を突いて頭の高さにお猪口を掲げ、ほんのり赤くなった顔を険しく顰めている。
「恋人がさぁ、できないわけですよ……」
「そうなのですか……」
ラストオーダーも終わり、あと少ししたらお店を出なければいけない時間になった。森場くんはいつの間にウィスキーから日本酒に切り替えたのか、まあまあ酔っていて、似たようなペースでドリンクオーダーをした私もまあまあ酔っていた。
私は手元に新しくやってきたカンパリソーダをちびちびと飲みながら、〝彼女いないって本当なんだ〟とあらためて思っていた。
「不思議だね。森場くんモテそうなのに」
「いやモテるから。そこは誤解しないで、俺かなりモテる」
「あっ、そーですかぁ~」
お酒が回って据わっている目で断言されてちょっとイラッとした。事実モテるんでしょうけど、自分で言っちゃうのか~。
しょっぱい気持ちになったものの、森場くんはモテ自慢がしたいわけではなさそうだった。テーブルに両方の肘を突いて頭の高さにお猪口を掲げ、ほんのり赤くなった顔を険しく顰めている。


