プロジェクトルームには常に人がいるわけではないらしく、みんな各々の仕事をしに外に出ていることが多いので、誰がどこにいるかは特に把握していないらしい。週に一回みっちりミーティングを行い、そこでそれぞれの進捗報告と共有を一気にやってしまうんだとか。それ以外の連絡事項はチームのメンバーしかアクセス権のない共有フォルダの中で常に更新されているそうで、「そこはマメに見といてね」と湯川さんに教えてもらった。
広報の魔女・湯川さんはニュースリリースの作成をはじめ、〝どれだけの情報をいつのタイミングでどこに向けて発信するのがベストか〟を綿密に計算して作業しているらしい。その他にもWEBニュースサイトへの転載など情報の広がりを常にチェックしているそうで、〝同じ会社にいても知らない仕事がまだまだあるんだなぁ〟と私はしみじみ感じた。
最初の数日は関係者への挨拶と、〝LUXA〟のこれまでの経緯を頭に叩き込むのに時間を費やすことになった。共有フォルダの中の資料や過去のミーティングの議事録を読み込み、どうしても理解できなかったところは湯川さんや森場くんに質問したりしているうちに、意味不明だった単語も徐々に理解できるようになっていった。


