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「それよりさ、俺嬉しかったな」
「ん?」
外の階段に座って話しているとき、ふと龍希くんが口にした言葉の意味がわからず首をかしげる。
「今日の花火誘ってくれて。嬉しかった」
「あ、・・うん」
そのことか、と少し恥ずかしくなった。
葉月ちゃんと奏ちゃんに背中を押されてたあともなかなかいうことができずに結局いったのはつい最近のこと。
「俺もさもちろん一緒にみたいって思ってたんだけど、当日言おうかなって思ってたからさ」
「そうだったの?」
「うん、ほら当日こうして一緒にまわってるときにいったら絶対断れないだろ?」
「・・断るわけないのに」
「それもそっか。俺たち付き合ってるんだもんな。もう1年以上も」
「そうだね」
「はやいな」
本当にはやい。
龍希くんが転校してきてから、あっという間だ。
「俺さ、本当に愛と一生一緒にいたいと思うよ」
ジンクスのことをいってるんだとすぐにわかった。
「うん、わたしも、いたいよ」
「愛、好き。大好き」
「わたしも、大好きだよ」
龍希くんの顔が近づいてくるのがわかって目を閉じた。
いまだに慣れない。
でもこの甘い感覚がわたしにとってはすごく心地よかった。



