わたしの願い



「ごちそうさまでした。いってきます!」


「いってきます」


「いってらっしゃい」


遥に返した言葉だとわかってるけれど、久々に言葉が返ってくる感じが嬉しかった。





「ねえ、お姉ちゃんさ、なんでいつもああなの?」


「え?」


歩いていると、ふと遥がそう口にした。


「いつもつまんなさそう。もっと会話に入ってくればいいのに」


「それはだって・・」


「自分が話しても相手にされないとか思ってる?でもさ、それお姉ちゃんにも非があるんじゃないの?」


「遥にはわかんないよ」


「うん、わかんない。わかりたくもない」



わたしだって遥にわかってほしくなんてない。


今まで愛情をたっぷり受けてきた遥には。



遥とも必要最低限のことしか話さないうえ、たまに話してもこんな感じ。

姉妹とは到底思えないくらいの会話の少なさだった。