わたしの願い



正直、いやだった。


昔から比べられてきて、妹は可愛いのにお姉ちゃんは。って言われることが多くて。



本当は遥がわたしと同じ高校を受験したのだっていやだった。


やっと遥がいない生活を送れると思ったのに、比べられないと思ってたのに、入学式早々遥は目立っていて。


すぐにわたしの妹だとばれた瞬間、みんな哀れんだ目でわたしをみた。




寺島くんもそういう目でわたしをみてくるんだろうか。


なぜか、それがすごく嫌だと思った。



どうしてもあのとき目があって笑ってくれた時の顔を、話しかけてきてくれたことを思い出してしまう。


転校生でなにも知らないから、こんなわたしにも話しかけてきてくれたんだと思うけれど。