前に遥に言われたことが頭によぎる。 ――「自分が話しても相手にされないとか思ってる?でもさ、それお姉ちゃんにも非があるんじゃないの?」 そう、なのかもしれない。 いつから、こうだったんだろう。 もしかしたら先に壁をつくったのは、自分だったのかもしれない。 昔から可愛がられる遥をみて、妹だから仕方ないって、自分のほうが上なんだからって。 でも、どこかでそれが憎いと思ってた。 わたしをみてほしくて、でもそれもうまくいかなくて。