「ほんとにごめんなさいね。あの子、あんなんだけど、本当に海が大好きでね」
「はい、わかります。わたしも海好きなので」
「わたしでよければ話きかせてくれないかしら?どうしてこんなこと?」
「なにもかもが、嫌になったんです。死にたいって明確に思ったわけではないんです。ただ、生きているのもつらくなって。もうどうしようもなくて。
海にきたのは、単純に海がみたくて。でも海みててふと思ったんです。このまま死んじゃおうかなって」
「まだ、若いのにそんな、どうして・・」
「わたしがいなくなっても誰も悲しまない。親からも見放されて、友達もいない。
最近できた、唯一心を許していた彼氏も、きっともう悲しんでくれないんです」



