「わたし、生きてる・・・」 「息子がね、あなたが海の中に進んでいくのがみえたって、それで助けてうちに連れてきたのよ」 「息子さんが・・」 「なんでも危険を感じてすぐに助けにいったから幸い水をすこし飲んだのとショックで気絶してるだけだろうって」 そのときバタンと音がした。 「母さん、あの女起きたの?」 「うん、起きたよ」 それをきくとわたしのほうまでずかずかと歩いてくる。