「わ、私、最近忙しくて……! 朝も早く学校に行かなきゃいけないから! ごめんね」
背を向けて小鳥遊君から離れた。
とにかく今は一緒にいたくない。
小鳥遊君から遠く離れたところで、ちがう車両の列に並び直した。
そして気持ちを落ち着かせようとする。
左胸に手を当てると、ドクドクというへんな振動が伝わってきた。
こんなのただの逃げで、言い訳にすらなってない。
小鳥遊君と面と向かってちゃんと話す勇気がなかった。
電車に乗っている間も、駅に着いて学校に向かっている道中でも、頭にあるのは小鳥遊君のことだけ。
ほかのことはなにも考えられない。
気持ちの持って行き場がなくて、ただただ切なくて苦しくて悲しくて。
負の感情が混ざり合って、心の中を埋め尽くしていく。



