君と恋する通学時間


火曜日も水曜日も小鳥遊君に会う気にはなれなくて、私は一方的に電車の時間をずらして登校した。


水曜日の夜、ベッドでゴロゴロしているとそばに置いていたスマホが鳴った。


『着信 小鳥遊君』


画面に映し出された名前を見てドキッとする。


そのあと胸がキュッと痛くなって、 どうすればいいかわからずに動けなくなってしまった。


普通に考えたら出るべきなんだけど、なにを言われるのかなって考えたら怖くて出られない。


好きな子とうまくいったっていう報告だったら失恋確定で、もっと傷つくことになる。


今でさえいっぱいいっぱいなのに、これ以上ツラい思いはしたくないよ。


しばらくすると電話は切れて、それからすぐにメッセージが送られてきた。


恐る恐る画面を確認すると、やっぱり小鳥遊君からだった。


メッセージを開くことはせずに、 スマホをベッドの下に置いて布団にくるまる。


ギュッと目を閉じて、耳を塞いだ。そうしていれば、逃げられると思った。