「あ」 自転車のカゴにカバンを乗せた時、カバンの口の隙間から中身が見えた。 小鳥遊君 が好きだと言っていたチョコレート。 この前たくさんもらったから、新しいのを買っ て今日渡そうと思っていたんだ。すっかり忘れてたよ。 バイバイしてから数分。 徒歩だったらすぐにあきらめたけど、今日は自転車で来ている。 今から追いかけたら、間に合うかな。 自転車にまたがり、小鳥遊君の家の方向を目指す。 たかがチョコレート。 されどチョコレート。 会えるきっかけがあれば、なんでもいい。