電車に揺られながら帰路につく。
もっと一緒にいたいのに、もう帰らなきゃいけないんだ。
今日は土曜日で明日は日曜日。
次に会えるのは明後日か。
遠いな。長いな。
そんなことを考えると、帰りの電車は行きとちがって、なんだかさみしく感じた。
電車の窓から流れ行く景色を見ていたら、あっという間に地元の駅に着いた。
「今日はマジで助かった。ありがとな」
「ううん、お役に立ててよかったよ」
「家、こっから近い?」
「うん。自転車だから、すぐだよ」
「そっか、気をつけて帰れよ」
「うん、小鳥遊君もね」
帰る方向は反対なので、私たちは駅の改札を出たところでバイバイした。
さみしさを押し殺して手を振り、自転車置き場へ向かう。
結果的に今日は、楽しかったしいい思い出になった。
きっともう、小鳥遊君とこんな風に二人でどこかへ行くことなんてないだろう。
胸の奥がズキンと痛んだけど、気づかないふりをした。



