君と恋する通学時間


絶対へんな目で見られると思っていたのに、そんなそぶりはない。


あ、あれ? どうしちゃったの?


不思議に思ってまっすぐに見つめていると、小鳥遊君は次第に視線を左右に泳がせ始めた。


そしてパッと私から顔をそらして、そっぽを向く。

ほんのり赤くなっているように見えるのは気のせいかな。

「へ、へんなこと言ってごめんね」

「いや、あー……うん」

曖昧な返事。

頬をポリポリかきながら、小鳥遊君は困っているように見える。

うわぁ、失敗しちゃったかも……。

「とりあえず、電車に乗ろうぜ」

「あ、うん」

小鳥遊君の後ろをついて歩く。

時折風に乗って漂ってくる爽やかな香り。

私の大好きな小鳥遊君の香りだ。

それだけで胸が熱くなる。