素直にありのままを話すべきなんだろうけど、どのタイミングで言えばいいのか、つかめなくなってしまった。
「話って、なに?」
どう切り出そうか迷っていると、小鳥遊君のほうから話を振ってくれた。
意を決して顔を上げ、ポケットの中のメモを取り出す。
「あの、私、一週間くらい前に、電車の中でメモを拾ったんです」
「え……?」
鋭い声。小鳥遊君の眉がピクッと動いた。
「それがこれなんですけど」
手にしていたメモ用紙を、おずおずと小鳥遊君の目の前に差し出す。
中身を見たなんて知られたら、怒るかもしれない。嫌われるかもしれない。
でも、なかったことに はできない。



