君と恋する通学時間


次の日の朝、なんとなく小鳥遊君に会いにくくて、いつもより一本早い電車で学校へ向かった。


「未愛、おはよう」

気分が晴れない私は、クラスメイトで親友の佳世に声をかけられた。

「みーちゃん、おはよう。今日はちょっと早いじゃん」

そしてもう一人、同じく親友の梅ちゃんがそばにやってくる。

私たちはいつも三人一緒で仲がいい。

「二人とも、おはよう」

いつもなら二人といると元気が出るのに、今日はまったく気分が浮かない。

「どうしたの? 元気ないね」

「なにかあるなら、相談に乗るよ?」

心配性の梅ちゃんと、姉御肌の佳世。二人とも私のことをよく見てくれている。


二人には小鳥遊君のことを言っていないから、一から説明しなきゃいけないけれど、 今の私にそんな気力はなく「ありがとう、でも、ごめんね」とだけ返しておいた。


二人はそんな私の心のうちを察してくれたのか、深く聞いてはこなかった。

それどころか私を元気付けようと明るく振舞ってくれたり、笑わせようとバカなことをしてくれ たり。


いい親友を持ったなぁと、しみじみ実感。話せる時がきたら、きちんと話すからね。