「わたしもです」
朝から先輩を見たらユウへの気持ちが少し楽になった気がする。
先輩が優しいからかな?
「それは嬉しいな。また、放課後に会えるの楽しみにしてるね」
「はい、わたしも楽しみ……んん!?」
楽しみにしています!と伝えようとしたのに、後ろから誰かに手で口を塞がれて言葉にできなかった。
え!?なに!?
ふわり、と鼻を掠めた柑橘系の香りにドクンと鼓動が甘く高鳴った。
誰かなんて振り向かなくてもわかる。
なんでこんなところにいるの……?
学校では極力関わらないんじゃなかったの……?
そんな疑問が沸々と湧いてくる。
「君は……」
「美蓮ちゃんはお前に会うのなんて楽しみにしてないから」
きっぱりと言い切ったのはユウだった。
いや、あんたに関係ないじゃん、と心の中で呟く。
ユウはまるで先輩のことを威嚇するかのようにキッと鋭く睨んでいる。



