幼なじみはわがまま。



「あ、次、移動教室だ。わたし、そういえばちょっと早く来るように言われてるんだった!美蓮、一人で来れる?」

「そうなの?ていうか、わたしを何だと思ってるの!移動教室くらい一人でも行けます!」


プーと口を膨らませて言うと、そんなわたしを見て葉月がクスクスと肩を揺らして笑った。


「ふふ、可愛い。じゃあ、先に行ってるね!」


そう言うと、葉月は必要な教科書を持って足早に教室から出ていった。


ふと、ユウに視線を向けるともう彼女は自分の教室に帰ったのか仲のいいクラスメイトの辻くんと話していた。

何か辻くんに言われているのかユウは顔をしかめて、めんどくさそうな表情を浮かべている。


はあ、こんなに見つめてたとえ目が合ってもさっきみたいに逸らされるだけなのに、かっこいいなあ、とうっとりとしてしまう。


さあ、振り向いてくれない男なんて見てないでわたしも早めに移動先の教室に向かおっと。

教室を出て一人でのそのそと歩く。