美蓮side
翌日。
学校に着いてすぐわたしは机の上に顔を伏せた。
眠い。すっごく眠い。
昨日ユウの家を飛び出してから、夜になってもあの光景を思い出してはドキドキして、ユウの気持ちがさらにわからなくなって色々と考えているうちに太陽が顔を覗かせていた。
つまりは寝不足。
あー、ダメだ。
今日の授業は全部寝ちゃうかもしれない。
起きれる自信がまったくない。
だけど、寝てたら先生に起こされるしなあ……。
「なーに寝てんの」
頭上からかわいい声が降ってきて、顔を上げるとそこには呆れた表情を浮かべた葉月がいた。
「完全に寝不足」
「でしょうね。なにがあったの?」
こうやって、何も言ってないのに察してくれる葉月は本当にさすがとしか言いようがない。
大好きな友達。
「アイツが何考えてるのかわかんない。いっそこのまま先輩のこと好きになれたらいいのになあ」
彼女がいるくせにわたしの心を揺さぶってくるズルい男。
一方で先輩は、昨夜に委員会の掃除についてお礼のメッセージがきた。