「すみません……!また注意しときます!」
「いや、いいよ。気にしてないから」
「でも、睨むなんて!」
「うーん、睨まれても仕方ないかな。
きっとこれからも睨まれることあるだろうし」
そういうと先輩は作業に戻ってしまった。
どういう意味なんだろう……?
先輩がまた睨らまられるなんてやっぱりダメだからユウにきつく言っておかないと!
そう心に決めてわたしも作業を再開した。
しばらくしてすべての作業が終わり、部屋の鍵をかけて職員室に鍵を返しに行った。
「廣嶺さん、送っていくよ」
「えっ!?大丈夫ですよ!!」
そんな送ってもらうなんて申し訳なさすぎる。
ただでさえ、掃除して疲れているだろうし。
そもそも先輩、電車通学っていってたからわたしの家まで送るとなるとさらに帰るの遅くなっちゃうし!
「ダメ。女の子を一人で帰らせるなんて危ない」
ほら、こういう紳士的なところがいいんだよね。
もしユウとわたしの家が近くなくてこんな状況になったらきっとユウは『俺、疲れたから気をつけて帰ってね。ばいばーい』って呑気にあくびしながら帰っちゃうんだろうな。
なんて、頭の中で想像するけど、それはかなりリアルに近かった。



