そんなの知ってるよ。
彼女に文句とか言われるのが面倒だから一緒に行かないんでしょ。
でも、あんなことしておいて、どうしてそんな態度が取れるのか本当に不思議だよ。
「もっと、わたしをみてよ」
なんて欲にまみれた言葉は空気の中へ消えていった。
学校に着くと、ユウは机に伏せて眠っていた。
そうだよね。今日は早起きしたもんね。
「おはよ、美蓮」
「おはよう、葉月(はづき)」
声をかけてきたのは友人の葉月。
わたしのことを全て知っていると言っても過言ではないよき理解者。
「まーた、広瀬くんのこと考えてたの?」
広瀬くんというのはユウのこと。
「べ、別にあんなやつのことなんか……」
「はいはい。考えてるんでしょ」
「違うし!」
「私に否定してどうすんの」
「それはそうだけど……」
別に葉月に否定したところで何も変わらない。
むしろ、葉月にはわたしの気持ちはバレバレだもん。



