美蓮side
翌朝。
わたしはユウとの約束通り、彼を起こしに彼の部屋まで来ていた。
ここに来る途中でおばさんとおじさんに「ごめんね」と謝られて「美蓮ちゃんじゃないと起きないのよ、あの子」と訳の分からないことまで言われた。
確かにユウは無理やり起こしてもまた寝ちゃいそうだ。
「ユウ、起きて」
「んー……やだ」
「ダメ。起きてってば」
そう言いながら、被っている布団を剥がす。
すると、なぜかユウの手が私の手へと伸びてきて、そのままぐいっと引き寄せられてユウの腕でしっかりと包まれている。
ん……?何この状況。
なんでいまわたしは抱きしめられてるの?
スゥスゥと心地よさそうに寝息をたてているユウ。
うわっ、まつ毛長っ……!と思ってる場合じゃなくて。
ここから脱出しないと!
そう思い、抜け出そうと試みたものの全く離れてくれない。