何食わぬ顔で本の貸し出し手続きを終えて、帰りのバスに乗る。


メモ紙、司書さんが見つけて回収しちゃうかもなぁ…。

揺れる振動に体を預けて、暮れ始めた日を眺める。
あんなイタズラ、生まれて初めてした。
不思議な雰囲気の大図書館に、変なイタズラとメモ、まるでファンタジー小説みたい。


…返事、くるかな


ちょっとした罪悪感はあるものの、不思議と後悔はなかった。どちらかといえばワクワク、に近い感情を胸に抱きながら、家までの道のりをバスに揺られて帰った。