耐雪梅花麗〜愛〜

〜誠華〜

「わかりました。」

と言ったものの、内心かなり緊張していた。

いきなり肥後守様の警護だし、それも土方副長と二人だし……。

まあ、後者は置いておいて、警護に集中しよう。

周りから不自然に見られない程度に駕籠に目を送り、不自然ではない程度に近くで警護をした。

と言っても、黒谷までかなり近い。すく着く。

人通りも少なくなっていたので、尚更短く感じた。

「今日は楽しかったよ。これからもよろしく。」

そう言って、肥後守様は駕籠から出て、帰っていった。

「副長、帰りましょう。」

「ああ。」

「寒いですね。」

「だな。」

「ていうか、もう暗い。」

「まあ、いいだろ。」

「なんですか!さっきからその反応!」

「ん?あっ、ごめん。フランス式軍学が入って、剣は使えるのかと思ってよ。」

「なぁんだ。そんなこと。使えますよ。普段はね。でも、戦になった時に、今のままだと必ず負ける。ただそれだけの事です。」

「そうか……。なら良かったが。」

副長にとって、剣は命だ。