耐雪梅花麗〜愛〜

「本当にすいません、今、殿は街に出ておられて…。」

黒谷に着いたものの、今、松平様はおらず、お忍びで街に出ていると言う。意外と自由な人だな、って思った。

「建白書は預かっておきます、後日またお願いします……。」

そう言われて、とぼとぼと変えることにした。

「なんか悲しいな。甘味屋でもよって帰ろうぜ。」

と、藤堂さんのが言った。

「まあ、たまにはいいだろう。特別な。近藤さんもいいだろ。」

土方さんが近藤さんに同意を求める。

「あぁ、構わん。」

了承した。


「やったぜー!」←藤堂

「よっしゃー!」←原田

「行きますよー!」←沖田

あ、いつもの新選組に戻った。のほほんとして、微笑んでいる私たち。

「やれやれ。自分たちの服装も考えた行動をしてくれよ。」

そこには微笑んだ土方副長の顔があった。

ふと横を向くと、頬が茜色に染った誠華姉がいた。誠華姉は気持ちが表情に現れるのは私と違って皆無に近い。あ、わかっちゃった。きっと土方副長が好きなんだろうな。

そこで私は失態をおかす。

「ねえ、凜華ちゃん、なんでニヤついているのかな?」

せ、誠華姉……。

「ごっ、ゴメンなさーいっ!」

ぎゃー!私は走って逃げた。ニヤついてたなんて!確かに人の顔を見てニヤつくってどんだけ変人だよ私ー!

「待てっ、凜華ー!」

誠華姉が追いかけてくるよー!誠華姉は足が早いので結局捕まる。

「り、ん、か?話してね。」

「せ、誠華姉の顔が赤かったからな、何かあったのかな〜?なんて思いまして……。」

ぎゃー!殺される!

「あ、それわかる!」

桜華?なんであんたは入ってくるんだー!君まで巻き添えになるよー!

「私にも顔に出ることはあるわ!ていうか、こんなところでニヤついて!」

そんな私たちの会話を聞いた沖田、原田、藤堂以外は、

「はっはっはっ。やっぱり面白いなぁ。あの子らは。」

と、笑っていた。それを見た、誠華姉はさらに赤くなる。それを見て、私たち2人は大笑いした。

「からかわないでよ!この餓鬼がー!」

それだけ言って、そっぽを向いた。不器用だなあ、誠華姉も。