「私たちは、桜華が6歳の時までお母さんとお父さんと仲良く暮らしていたんです。でも、桜華の入学式の前日に突然不審者が家に入ってきた。夜中だったと思う。急に包丁でお母さんとお父さんを刺した。そしたらそいつは「殺すってこんな感じか。」と言って去っていった。突然のことすぎて何が何だかわからなかった。守れなかった。ただ突っ立っていて、少し経ってから、泣き崩れてしまった。そしたら寝ていた凛華と桜華が起きてきて、親たちを揺さぶりながら泣いていた。私にもどうすることも出来なくて。怖くて、ただ泣いていた。そしたら、私たちの泣き声の不自然さに気づいたのだと思う。隣の人が来てくれて急いで警察、今で言う奉行所の役人を呼んでくれた。隣の人はとっても優しい人だったから、しばらく預かってくれた。そしたら、私の父の妹夫婦、つまり、伯母夫婦が引取りに来てくれた。まだ沈んだ心だったけど、隣の人のおかげで少しだけ回復してた。伯母夫婦もいい人達だったから、というか、私は5歳まで伯母のことを実姉だと思ってたくらい仲がよかった。だから姉さん、兄さん、ってよんでた。姉のように慕って、仲良く暮らしていた。でも、あんなことが二度とあって欲しくないから、もし奴のような人が来ても傷つく人が出ないように、前から習い事としてやっていた剣道と薙刀に打ち込んで強くなろうと思って一生懸命練習した。そのうち、どんな時間も楽しくなって、幸せになっていった。けど、幸せは長くは続かなかった。私が19歳の時に、親を殺した人に伯母夫婦は殺された。私はその時ちょうど自分の部屋にいてね、凛華と桜華もそれぞれ自分の部屋で課題をしてた。悲鳴が聞こえたからそこにいってみたら親を殺した奴と姉さんと兄さんの亡骸があっただけだった。私はハッとしてそいつを捕まえた。4人もの命を無駄にした人殺し。捕まえたと言っても家の鍵を閉めて私は竹刀を持って、凜華は薙刀を持って身動きの取れないようにしていただけ。桜華には警察を呼んでもらった。呼び次第こっちに加勢してくれたの。竹刀を持って。そうしているうちに警察が来て 、ほっとした瞬間に泣き崩れた。奴は逮捕されて色々調査した結果、親と姉さんと兄さんを殺したということで間違いないと言う。そして、しばらくして裁判があった。裁判というのは罪と罰を決めるような感じ。そしてやつはこういったんだ。「人を殺してみたかった。」「悲しんでいるところを見たかったから最初に殺したやつの娘を探し出して、それを保護してる人を殺した」って言った。奴はそんなくだらないことのために、私欲の為に4人もの命を無駄にしたんだ。許せなかった。守るための人殺しなら許せはしなくてもまだよかったかもしれない。でも、でも、奴は奪うため…いや、それ以下の理由で人殺しをしたんだ。許せなかった。涙と怒りで溢れた。4人を供養しようと思って、賠償金請求をしたら多額のお金が入ってきた。それに加えて伯母夫婦の遺産も、だからいわゆる少しお金持ちって言うやつになったんだよね。でも、落ち着いた頃に少し思った。なんでこんな思いをしなきゃいけないのか、大切な人はどんどん殺されて、生きている意味が無いのではないか。そう思っているうちに、人間不信になったみたい。それは凜華も桜華も同じ。でも、生きることには執着がなかったけど、今すぐ死にたいとは思わなかったから、自殺はしなかった。そしたら事故にあって、死ねる、って思ったらここに来たんです。」
誠華姉が全てを言ってくれた。その声はこの上なく震えていて、辛いのだと思う。桜華は泣いているし、私も泣きそうだ。でも、震えながらも最後まで喋り続け、涙を耐えている誠華姉は強いと思う。
誠華姉が全てを言ってくれた。その声はこの上なく震えていて、辛いのだと思う。桜華は泣いているし、私も泣きそうだ。でも、震えながらも最後まで喋り続け、涙を耐えている誠華姉は強いと思う。
