「おま…もっとマシな起こし方あるだろ…」


「どうやってもお兄ちゃん起きないでしょ?」


わざとらしくニコって笑ってみせる。



「……はぁ、分かったよ。着替えるし出ていって」


「2度目しちゃダメだからね」

「はいはい…」

タンスに向かったお兄ちゃんを確認して、私は再びリビングへ向かった。


いいかげん、お兄ちゃん自分で起きれないと将来絶対困るよ…今はいいけどいつでも私が起こしてあげれるわけではないし…



こうやって心の中で文句を言いながらもお兄ちゃんを起こすには訳がある。まぁ、理由は後々分かってくるんだけどね。