ずるいよ、先輩。

「どうしたじゃねえよ、さっきからずっと読んでんだけど」

キレ気味でそう言う彼は同じクラスで同じ実行委員の村井だった。



そんな怒らなくていいじゃん…そう思いながら村井を見つめる。こいつもよく見ればかっこいいんだよな…まぁ、欠点はあるんだけど…



「何、熱心に俺を見つめて。そんなかっこいい?まぁ、俺みたいなイケメン、お前には釣り合わないけど」
ほら…これが、欠点。自分で自分をイケメンって言うナルシスト。しかも一言余計なんだよね。



「は?キモ、あんたみたいなナルシストこっちから願い下げだわ」



「あっそ、それよりお前、とっくに委員会終わってんぞ」
村井にそう言われあたりを見渡してみると残っているのは私と村井と大和先輩だけだった。



どうやらいつの間にか委員会が終わってたみたいだ。