わたしたちにはまだ壁があった。
沢村さんという怖い怖い壁・・。
俊くんという言いにくい壁・・・。
沢村さんには遠まわしに孝浩くんから言ってもらうというようになった。
わたしはバイト前に俊くんに話そうと思い、孝浩くんの横で俊くんに電話した。
ちゃんと断ったということを、孝浩くんに知って欲しかったからあえて目の前で。
俊くんに電話をかけるとこの前のレゲエの音楽とは全然違う、芸人の台詞をコール音にしていた。
それが誰なのか、聞くにもその余裕がなく、ドキドキしているとすぐに『もしもし。』という声が聞こえた。
『もしもし、今大丈夫??』
『うん。決まった?』
この言葉に息をちょっと飲んで、それから話し始めた。
『わたし・・、バイト先の先輩が好きなの。悩んだけど、やっぱり気持ちは』
『好きじゃないって前に言ったじゃん。』
わたしの言葉を遮って俊くんが言った。
『うん。そのときはね。でも、今は先輩が好き。』
キッパリと言うと俊くんは黙っていた。
『ごめん・・ね?』
すると俊くんは言い出した。
『俺、愛子に見せ付けたかったんだ。綺麗な彼女できたっての。咲貴ちゃんが外見綺麗だから告っただけで、愛子に見せ付けたら別れるつもりでもいたし。気にしなくていいよ。じゃあね。』
そう笑いながら俊くんは言った後、一方的に電話を切った。
わたしは呆気にとられていた。
あんなに俊くんのこと考えたのに━━・・なんだったわけ??
こんな理由だったの??
最低すぎない??
わたしが赤の終話ボタンを押して呆然としていると、孝浩くんがすぐに
『大丈夫??』
と気遣ってくれた。
俊くんに今言われたことは孝浩くんには言わなかったけど、大丈夫とわたしは孝浩くんに笑って言った。
沢村さんという怖い怖い壁・・。
俊くんという言いにくい壁・・・。
沢村さんには遠まわしに孝浩くんから言ってもらうというようになった。
わたしはバイト前に俊くんに話そうと思い、孝浩くんの横で俊くんに電話した。
ちゃんと断ったということを、孝浩くんに知って欲しかったからあえて目の前で。
俊くんに電話をかけるとこの前のレゲエの音楽とは全然違う、芸人の台詞をコール音にしていた。
それが誰なのか、聞くにもその余裕がなく、ドキドキしているとすぐに『もしもし。』という声が聞こえた。
『もしもし、今大丈夫??』
『うん。決まった?』
この言葉に息をちょっと飲んで、それから話し始めた。
『わたし・・、バイト先の先輩が好きなの。悩んだけど、やっぱり気持ちは』
『好きじゃないって前に言ったじゃん。』
わたしの言葉を遮って俊くんが言った。
『うん。そのときはね。でも、今は先輩が好き。』
キッパリと言うと俊くんは黙っていた。
『ごめん・・ね?』
すると俊くんは言い出した。
『俺、愛子に見せ付けたかったんだ。綺麗な彼女できたっての。咲貴ちゃんが外見綺麗だから告っただけで、愛子に見せ付けたら別れるつもりでもいたし。気にしなくていいよ。じゃあね。』
そう笑いながら俊くんは言った後、一方的に電話を切った。
わたしは呆気にとられていた。
あんなに俊くんのこと考えたのに━━・・なんだったわけ??
こんな理由だったの??
最低すぎない??
わたしが赤の終話ボタンを押して呆然としていると、孝浩くんがすぐに
『大丈夫??』
と気遣ってくれた。
俊くんに今言われたことは孝浩くんには言わなかったけど、大丈夫とわたしは孝浩くんに笑って言った。


