『新垣咲貴です。わたしも隣の友美と同じです。よろしくです。』

ちゃんと笑顔で言った。


女優みたいにいつでも笑顔を見せたり涙を見せたりするのはわたしの特技でもあるんだ。

どんなに悲しいときでも笑顔が出せる。

どんな嬉しいときでも涙が出せる。


多分、そんな特技ある人少ないよね。



そしてちょうどお酒も運ばれてきたので乾杯になった。

乾杯をしたすぐに、友美は髪の毛を手でクルクルしながら俊くんに話しかけていた。

『ねーねー俊くんはどんな音楽聞くー？』


『うーん最近はレゲエかな。あんまジャンル絞ったりしないけどね。』


笑顔で答える俊くん。


はぁ、やっぱり。友美と多分かぶっちゃったな・・


友美が目を輝かせながら話しているのを見て確信に変わった。



そんなとき、目の前にいる恵介くんがこっちを見て

『咲貴ちゃんは彼氏は？』

タバコの煙をはきながら言った。

『彼氏いないよ。もう半年はいないかな。』

その言葉を言うと隣から俊くんが笑いながら口を出してきた。

『お前いきなり彼氏いなのはないだろー。』



確かに。

なんてぶっつけな人だろうと思った。

でもそういうのは別に全然嫌いではないけどね。