愛のかたち

そんな険悪なムードに気付いたのは友美と拓也くんだった。



すぐにこっちに向かって来てくれてどうしたの?と話しかけてきた。

そしてすぐに雰囲気を察知したらしく

『俊くんたち、女の子たちに囲まれて楽しそうだったんだから別行動でいいじゃん。もうほっといて。』

友美も強く俊くんに言った。



わたしは俊くんに告白されたということをまだ友美に言ってなかったが、微妙に気付いてるのかなと思った。

それでも俊くんはここに居辛いはずなのにまだそこにいた。

足もつかない深いところなのに。


『自分、こんな言われてるからこの子たちとは俺らが遊ぶわ。もういいやろ?』

拓也くんが俊くんに言った。

強い人だ・・・。


『ほら、恵介くん1人で女の子たちの中いるから淋しそうだよ。』

わたしもそれに乗っかって言った。

そして友美が大きな声で

『咲貴ー、今日拓也くんの車で来てるってだから一緒乗っけてってくれるって。だから俊くん、2人は帰りたいとき帰っていいよ。女の子たちと気にせず遊んでいいし。わたしら今から荷物、車に乗せに行くし。』

そう言って友美と拓也くんは俊くんをチラッと睨むように見て、海岸に向かって進んでいった。



わたしはその2人に原口さんとついていった。

俊くんの横を通るときにわたしは小さい声で

『もう、わたしらのこと気にしないでいいから。楽しんで。』

呟くような小さい声だったので聞こえたのかわからないが、ささやくように言った。


でも、俊くんはその場にしばらくいたっぽかった。



『あの子、新垣ちゃんのこと好きなんだね。新垣ちゃん、かわいいからやっぱモテるね。』

原口さんが苦笑いしながら言った。

『昨日、その・・言われて・・。でもさっきまで女の子の中で囲まれてたんですよ!?信じられないですよね!?』

そう言うわたしのを原口さんは切なそうに見ていた。

わたしの頭の中は昨日俊くんに告白されたときに入ってきたウイルスがさらに倍増してさらにパニックになっていた。

人生最大のモテ期だわ・・。

そう思いながら。