愛のかたち

それから原口さんの友だちはトコトコと近寄ってわたしたちは海の中で自己紹介をした。

原口さんの友だちは2こ上で原口さんと同じ歳だった。

どうやら大学の友達で同じサークルらしい。



『拓也って呼んで。』

と言うから、わたしたちは【拓也くん】と呼んだ。

さすがに2こ上は呼び捨てにはできない。



そして拓也くんと友美は浮き輪を押したりして遊んでいた。

わたしは流れで原口さんと一緒に原口さんたちが持ってた平べったい青いマットにわたしが浮いて原口さんが近くに掴まり遊んでいた。


水着姿ってのは恥ずかしかったけど、それに加えてこの至近距離というところにわたしはドキドキしていた。

俊くんも恵介くんももう頭の中に考えもしなかった。

女と来ていて他の女と遊ぶとか普通に考えられない・・・。

最低すぎ!!!

調子いいことばっかり言いやがって・・・。



『よく行くんですか?海。』

わたしは原口さんに聞いた。

『拓也はよく行くけど俺はあんまり。新垣ちゃんは?』

『わたしもあんまり。交通手段ないし…』

『原付じゃキツイしね。俺ら2人ともバイト休みだったらいつでも連れて行けるけどね。』

原口さんの笑いながら言う顔は本当にわたしは弱い。



なんで昨日も今日もタイプの人の顔をよく見るんだろう・・。

しかも連れてってくれるなんて…社交辞令でも嬉しすぎる!!



たぶんわたしは嬉しさ満開な顔をしていたと思うが

『ほんとですか??原口さん、ほんと好きー!!』

こんな大胆なことを言ってしまった。

本音だけど好きの意味が違うから大丈夫かと思って。


でも、原口さんは笑いながら何も言わなかった。

さすがに好きって言葉はあんまりだったのかなと思っていたら間をおいて、照れながら下を向いて原口さんは口を開いた。


『今日、本当は新垣ちゃんここに行くって言ってたから来たんだ。ごめん、なんかこんなことして。新垣ちゃんのこと、俺結構前から好きでさ。もしよかったら付き合ってくれないかな?』

わたしはビックリしすぎて原口さんのいる位置とは逆の右に重心をかけすぎて海に落ちてしまった。