友美は自転車だからわたしは友美の後ろに乗って友美のとわたしの、2つの傘を持って出発した。
雨が降り出さないのを真剣に祈った。
ちょっと走ったところで友美が興奮した様子で
『咲貴、あそこ高山先輩発見!!』
高山先輩という彼は、部活に行こうとしているところだった。
彼はサッカー部のエースですごくかっこいいらしく学校で1番人気がある。
友美も彼のちょっとしたファンの1人。
でもわたしは実は高山先輩とは呼ばず、名前の拓海と呼んでいる。
拓海は実はわたしのいとこ。
『拓海ー!バイバーイ!!』
わたしは友美の後ろから2つの傘を振りながら拓海に叫んだ。
拓海は気付いて手を大きく振ってくれた。
『咲貴はいいなー。高山先輩と仲良しだし。』
運転しながら呟くような友美の声が聞こえた。
仲良しというかいとこなのに何を言うんだろう。
相変わらずぶっとんだこと言うなと思いながら
『いや、仲良しつーか血縁だから・・ね。』
でもほんとのところ、わたしの初恋は拓海だったりする。
いとこ同士で結婚が出来ると聞いたときは心底子ども心に嬉しかった。
でも小学校になるともうそういう感情は自然と消えた。
初恋は実らないなんて言葉作ったひとはほんと偉大だと思う。
今のわたしは拓海には全く恋愛感情はなく、正直どこがいいのだろう?顔だけなのに?という思いでいっぱいだった。
雨が降り出さないのを真剣に祈った。
ちょっと走ったところで友美が興奮した様子で
『咲貴、あそこ高山先輩発見!!』
高山先輩という彼は、部活に行こうとしているところだった。
彼はサッカー部のエースですごくかっこいいらしく学校で1番人気がある。
友美も彼のちょっとしたファンの1人。
でもわたしは実は高山先輩とは呼ばず、名前の拓海と呼んでいる。
拓海は実はわたしのいとこ。
『拓海ー!バイバーイ!!』
わたしは友美の後ろから2つの傘を振りながら拓海に叫んだ。
拓海は気付いて手を大きく振ってくれた。
『咲貴はいいなー。高山先輩と仲良しだし。』
運転しながら呟くような友美の声が聞こえた。
仲良しというかいとこなのに何を言うんだろう。
相変わらずぶっとんだこと言うなと思いながら
『いや、仲良しつーか血縁だから・・ね。』
でもほんとのところ、わたしの初恋は拓海だったりする。
いとこ同士で結婚が出来ると聞いたときは心底子ども心に嬉しかった。
でも小学校になるともうそういう感情は自然と消えた。
初恋は実らないなんて言葉作ったひとはほんと偉大だと思う。
今のわたしは拓海には全く恋愛感情はなく、正直どこがいいのだろう?顔だけなのに?という思いでいっぱいだった。


