愛のかたち

数年後、拓也と友美ちゃんの結婚式で俺は咲貴に会った。


アイツの左の薬指にはちゃんと指輪があった。


そして席次表には【尾上 咲貴】の文字。



尾上、約束守ってくれたんだ。




咲貴と話せなかったけど目は合った。


微笑んでペコッと頭を下げてくれた咲貴は相変わらず綺麗だった。






『孝浩っ、な~にしてんのっ!!!』


俺はサークルが同じだった女と結婚する。


咲貴ほど綺麗じゃないけど咲貴くらい心が綺麗。






俺の学生時代、何年かを捧げた女、咲貴。



きっともう会うことは二度とない。



でもきっとこの先も幸せだろう。




俺も、この先幸せになる。



『孝浩くんに出会えてよかった。』


━━俺も・・今でも咲貴に出会えてよかったと思ってる。



これからの道、別々だけど頑張ろう。


心の中でエールを送らせてくれ。



《END》