愛のかたち

そして初めてキスをしたあの日、初めて結ばれたあの日。


咲貴はどう見ても緊張してた。


それがまた可愛くてさらに好きになった。


この時間がずっと続けばだなんて柄にもないこと考えてたんだ。



知らなかっただろ?




咲貴が俺と一緒のときだけに見せてくれる顔、言葉。


全てが俺の中に大きく入ってきてた。




アイツがバイト先に来たときだって咲貴は俺に不安を与えないようにしてた。





・・・・与えないように頑張ってた。



無意識のところで目で追ったり、話すときにすっごい笑顔だったり。



俺はずっとモヤモヤしてた。



咲貴は俺の手の届かないところに行きそうだって。



でも咲貴はそれを感じてたのか感じてなかったのか俺のそばにずっといた。



それに応じて俺ももちろんそばにいた。



愛しいから。


好きだから。




離したくないって初めて思った。



これが俺の初恋なんじゃないかとまで思った。