花火大会で見たかっこいい男友達がいて正直焦った。

泊まってたんだと思うと急に不安にもなった。


それだけ俺は彼女にのめり込んでたんだろう。



それから流星群を見に誘ったり、沢村さんのことと思わせて食事にも誘った。


フラれる可能性もあったから少しでも同じ時間を共有しておきたかった。




そんな俺の耳に聞こえてきた言葉。


『わたしでよかったら━・・お願いします。』



俺は正直耳を疑った。



電話を切った瞬間にサッカーゲームに夢中になってた拓也を蹴り飛ばした。


『なんだよ!?』


『俺、新垣ちゃんと付き合うことなったわ。』



その時拓也が友美ちゃんのことが気になってるって話したっけな。



迎えに行くとちょっと照れくさそうな顔をした彼女がいた。


あまりに可愛くてすぐ抱きしめそうになった。


そんな自分を必死で抑えた。




『ねぇ、原口さんのこと何て呼べばいい?』



この言葉で付き合うんだって実感した。


咲貴って呼ぶ度、孝浩くんって呼ばれる度、俺らは恋人なんだって実感した。


前とあまりに違うから。