『そちらのお嬢さんは??』


お母さんがわたしを見て言った。


俊はわたしの肩を抱き、


『俺のお付き合いしてる人。新垣咲貴さん。俺の1つ下で大学生なんだ。咲貴、こっちが俺の両親、そして弟かな。』


こうやってお互いに紹介をしてくれた。

このタイミングを逃すといけないと思ってわたしは頭を下げ、


『新垣咲貴です。よろしくお願いします。』


そう言って頭を上げた。


両親を見てみると夫婦で顔を見合わせ、ちょっと笑っている。


笑った・・大丈夫かな・・・??


そして俊は弟に挨拶をしている。

弟は初めて見るお兄さんの姿に嬉しそう。


弟くんは日本語をちゃんと話せるようで、ちゃんと名前もある。



そしてわたしたちは移動した。

わたしは俊の車に、両親と弟くんはタクシーに乗って後ろを付いてきた。




この日、久々に再会した親子を邪魔するわけにはいかないと思い、わたしはアパートに残った。

一緒においでと俊は言ってくれたけどやっぱり気が引ける。




そして俊が帰ってきたのは11時半くらいだった。