『親に紹介しようと思うんだ。』


きっかけはこの言葉からだった。

そう、俊の。


『え?韓国にいらっしゃるんじゃなかった??』


『いや・・こっちに戻って来るみたい。』


そんな・・・・。

わたしはこのとき、前に言われた純くんの言葉を思い出した。

韓国の方は韓国の方と結婚させたがるという言葉。


黙っているわたしは絶対不安そうな顔をしていた。

それを見て何度も大丈夫だよ。と俊は言った。

絶対に辛い目には遭わせないって何度も。


俊を困らせちゃいけない。

そう思ったわたしは決心した。


『わかった。ちゃんと挨拶する。』


そう言うと俊はホッとした顔でわたしの頭を撫で、ありがとうと何度も言った。


俊は知香ちゃんや理沙ちゃんに付き合った当日に話してくれた。

今度はわたしが頑張る番なんだ。


少しでも日ごろの感謝を返したい。