家に戻り、部屋に入るとすぐに純くんが来た。


『本気?』


眉をしかめ、表情は暗い。


『うん、本気。大丈夫だよ、本当に。どうにかするから!!心配しないで!!』


純くんとは逆に明るい表情でわたしは答えた。


『わかった。でも何か辛いことがあったら話すようにしろよ?チカラにはなるから。身近にそういう人がいるって忘れないようにね。抱え込んだりしないように。』


そう言って純くんは出て行こうとした。


『ありがとう、純くん。わたし反対されてもきっと止まらなかった。でもほんとに何かあったら頼りにしてます。お兄様。』

そう言うと笑って振り向き、


『厄介な妹だなー・・・』


そう呟いて出て行った。


純くんも、認めてくれた。


これでわたしたちの第一関門は突破ということになった。