愛のかたち

『俺、咲貴のお姉さん達にこの後、挨拶行くわ。』


ここはラブホテルの一室。


わたしたちはあの海岸でキスをした後、車に戻り近くのラブホテルに入った。

そして当然のように身体を求め合った。


終わった後の言葉がさっきの俊の言葉。


『挨拶?いいよ、まだ。』


『・・・紹介したくない??』


そんなわけじゃないって言えば嘘になる。

知香ちゃんも理沙ちゃんも孝浩くんとまた付き合い始めた頃は喜んだ。

孝浩くんが一緒なら大丈夫と言って家に帰らなくても何も言わなかった。

そして・・・俊と別れたことを知って喜んでいた。

特に理沙ちゃん、純くん。


また付き合い始めたなんて言ったら何を言われるか・・・。

形勢的には2対2。

口が達者な姉2人だからちょっと不利だから不安。


『そんなわけじゃないけど・・・まだ初日だし・・。』


『最初が肝心だよ。俺、反対されるのわかってるから。だから早めからちゃんと話しておこう。今度は何があってもそばにいるから。』


そう言ってまた髪を触った。


『わかった。』


小さく言うと俊はわたしにキスをくれて立ち上がった。


『俺、今日夜から仕事だから早く出なきゃ。今日はあと2発したいとこだけど・・1発で我慢しとく。咲貴も帰る用意しろ。』


まだ来て40分程なのに急いでわたしたちは部屋を後にした。


そして車で家に向かう。

家に近くなるたびに俊の顔が強張っていくのがわかっていた。

でも、それに気付かないようにわたしは近所の見慣れた風景を見ていた。


そして車を停めようとしたらそこには純くんの車もあった。

厄介な人がまた1人いる・・・・


形勢的には3対2・・・になってしまった。