愛のかたち

『あの港で別れた日は・・・確か恵介の家に行ったと思う。それからは家を転々としてた気がする。よくは覚えてないけどね。行きずりの女の家に行ったりもした。でも・・やっぱ咲貴のこと忘れられなくてさ・・・。』


運転しながら気まずそうに話してくれた。


行きずりの女ぁ!?

なにそれ・・何人とそんな関係になったわけ~!?

でもわたしも孝浩くんと付き合ってたし、カラダの関係だってもちろんあったわけだから心の中で抑えなきゃ・・・。


『そっか。家にいったらいないって言われたもん。』


『へぇ~いない事あいつら気付いてたんだ。意外だね。今は寮に住んでるんだ。』


いない事に気付いたのはわたしの言葉がキッカケだったけどあえて言うようなことじゃないし黙っておこう。


『寮??なんの寮??』


『俺、働いてるんだ。車の部品のチェックとかする工場で。夜間もあるから結構金になるんだ。』


『働いてるんだ!!ちょっと意外だった。』


『意外とか正直に言いすぎなんだよ、お前は~。』


笑いながらチラッとこっちを見る表情はやっぱり懐かしい。

こうやってまた笑いあえるなんて、思ってもなかった。


『咲貴、もう一度俺とやり直してくれるんだよね??ハッキリ聞かせて。』


さっきまで笑ってたのに次は真剣な表情に変わっていた。

眉毛をかしげて、唇をかみ締めてる。

バカだね、答えはわかってるくせに。