愛のかたち

次の日、昼からバイトだったので淡々と業務をこなした。


考えたくなかったがやはりふと思い出すのは俊くん。

すごく嫌だった。



原口さんもいないし、店長はなぜか商品陳列でピリピリしてたのですごくだるかった。

おもしろくない。


仕事が終わり更衣室に戻るとロッカーの中に置いていた携帯に着信が1件とメールが3件来ていた。

着信は友美、メールも1つは友美で1つは理沙ちゃん、1つは前同じクラスだった男の子だった。

男の子からはいつもな感じ。

言い寄られてるけどわたしは全くもって付き合う気はない。

適当に1行くらいでそっけない返事をした。


理沙ちゃんのメールが夜ごはんはいる?という内容だったから今から帰って食べると返事をして原付で1~2分ほどの道を走った。

バイクに乗るとやっぱり昨日のことを思い出してしまいまた嫌な気分になった。

思い出さなくなれる日っていつだろう・・・。


家に帰ると1,2分前にメールしただけあってもちろんわたしの分のご飯はなかった。

あるものを適当にレンジでチンしたり、焼いたりしておかずを作り食べた。



『なんかあった?今日の咲貴は暗いね。』

知香ちゃんが魚の身を取りながら言った。

さすが年の功。

気付くのも1番早かった。


『ん、バイト疲れただけ。店長ピリピリしててまじだるかったの。』

そう言うとあーね。と知香ちゃんは言ってまた食べた。



部屋に戻るとすぐに友美に電話した。

わたしは昨日、友美に連絡もせずに帰ってしまったし、あの後の友美のことも気になっていた。