『ねぇ、孝浩くん。』


『何?』


『わたしのこと、好き?』


『言わなきゃダメ??』


そして孝浩くんの顔が近くなる。

唇が・・わたしの唇にあたった。


『いいよ、言わなくても。』


『じゃあ聞くな。お前、さっきから質問おかしいぞ。やっぱ壊れたな。』


そう言って髪を触った。


わたしの今の髪の色は金髪。

目立つ色。


目立つために金髪にした。

誰かに気付いて欲しくて。


すれ違ったとき、気付いて欲しくて。




俊がわたしに目がいったとき、気付いて欲しくて。


わたしの想いは止まらなかった。

孝浩くんは前に”忘れたと思ったけど姿見たら想いが戻った”って言ってた。



わたしは姿見てなくても想いは変わらないよ。


待ってるんじゃないの。

忘れられないだけなの。



しつこい女だって孝浩くんは言うけど・・・どうしようもないんだ。


俊が好きだから。